■建築図面 この建物(母屋、作業場、醤油蔵、座敷蔵等全ての建物)は明治16年に登記されています。 この家の初代当主・渡邊七郎治が分家して家を建てたことは記録にあり、その七郎治が78歳で明治8年に没していることを考えると、江戸時代末期に建てられ、150年以上の歴史を刻んだ建物と言えそうです。座敷蔵は母屋と内部で繋がっていて直接入れるようになっています。この蔵は喜多方などでみられる座敷蔵程広くはありませんが、良い材料を使いベーシックにしっかりと造ってあります。FG 居間は吹き抜けで、空間を支える為に5寸5分の大黒柱と1尺2寸の欅の梁を使い、細工が好きな地元の大工さんが作ったと言われる間口2間弱の神棚と炭の囲炉裏をしつらえた畳敷になっています。BC 作業場は真ん中に囲炉裏があり昔は薪を焚いて暖をとっていました。天井は吹き抜けになっていて煙抜きの窓があります。前方に醤油を量り売りしていたコーナーがあります。建具はガラス戸になっていて中からも外からも見える様になっています。作業場の奥は台所で、収納は昔のまま、床下には人が立って入れる収納が造られてます。A この建物に大勢の人が働いていた頃は、座敷蔵の前方に楕円形の池と多くの樹木があり、南に延びている道路の突き当り正面には昔良く見られたレンガを使ったシンメトリーの形の木造2階建ての郵便局の建物、西側には醤油蔵と作業場、倉庫がありました。 今門があるあたりの東側に南に伸びて風呂、便所、倉庫、お膳や食器を入れた蔵があり、裏には温州みかん用の温室と倉庫、作業場、豚小屋、鶏小屋などいろいろな用途の建物がバランスよく配置されていました。多くは、2代目渡邊松太郎のてによる物だったと思われます。道路の拡張に伴い前庭はなくなりましたが、母屋と座敷蔵作業場の一部が現存しています。門の位置を変えられた新しい塀が見附の交差点の正面に位置しています。N |
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